AIが便利すぎる今だからこそ手放したくないアナログ習慣6選

AI×便利

生成AIを利用し始めてから、その賢さに驚いてばかりの日々だ。

話し言葉で指示を出すだけで文章やWebデザインを作ってくれる、本や動画を丸ごと要約してくれる、知りたいことを詳しく親切に教えてくれる……

「あ、これ人間要らなくなるやつだ…」

思わずそうつぶやいてしまいそうになることもある。

ここでは、AIが便利すぎる今だからこそ、手放して失ってしまわないよう意識していきたい人が自分の頭と手を使って行う習慣について書く。

文章を書く

自分で言葉を選んだり調べたりしながら、キーボードで文字を入力し文章を作る。この「文章を書く」という作業をAIに代替してもらう場面が増えてきた。これからますます増えていくだろう。

文章を書くスキルは、自分の頭で考えてたくさん書くことによって養われる。

ところが今は、必要事項をメモしたものを渡すだけでAIが適切な文章を生成してくれる。自分の頭で考えて文章を書くことに時間を費やし頭を使う人は少なくなっていくだろう。

自分の頭で文章を考えて書く機会が少なくなるということは、文章を書くスキルを伸ばす機会が減っていくということだ。

魅力のある文章を書くスキルを持つ人は、希少な存在となっていくのではないだろうか。

仕事や義務で書く文章は面倒だとしても、思いつくままに文章を書いたり、物語を書いたりすることを楽しいと感じる人は多いはずだ。

この楽しさまでAIの発展で失ってしまわないように、考えて書くこと、それによって書くスキルを維持し伸ばしていくことを、これからは意識して習慣にしていきたい。

文章力を磨くためにAIを活用するのも良いアイディアだ。

日記をつける

日記の習慣は三日坊主の代名詞みたいになっている。

何を書いたらいいかわからない。面倒くさい。日記に書きたくなるような特別なことはめったに起こらない。…そういった理由で、日記は三日坊主に終わることが多い。

書きたいことが思い浮かばない日は、一行目に自分への質問を書こう。

「好きな色は?」「初めて観た映画は?」「今度の休暇にやりたいことは?」

その質問への答えを、一言でもいいし、思いつくままに書いてみる。

いろいろな日記アプリがあるし、カレンダーアプリを利用するのもいいだろう。SNSの鍵アカウントでつぶやくのもいい。

毎日5分日記の時間と決めて実行してみよう。

手書きで文を書く

PCやスマホではなく、紙のノートや日記帳に手書きで文章を書くのも、手書きが好きな人にとっては楽しい習慣になるだろう。

いわゆる美文字ではなくとも、手書きの文字やイラストで埋め尽くされたノートや手帳には、いつまでも見ていたくなるような魅力があるものだ。

早速、素敵なデザインのノートや美しい日記帳を探してみてはどうだろうか。

美しい文字を書く

文章を書くのとは少し違うが、毛筆、硬筆で美しい文字を書くスキルも、今以上に希少な能力となっていきそうだ。

美しい文字、個性的で魅力のある文字を手で書けるというのは、すばらしいスキルだ。

書道、カリグラフィーといった芸術に挑戦するのもいいだろう。

筆記用具に凝るのも奥の深い大人の趣味だ。

紙の本を最初から最後まで読む

本や動画の内容をあっという間に、様々な形に要約してくれるAI。

自分で読めば5時間、10時間とかかる本をのあらすじを、5分で把握できる。一日に10冊、20冊分の本の知識を得ることも可能だ。

しかし、最初から最後まで味わって本を読むことも、人の楽しみとして続けていきたい。

長い文章を一目見るだけで、読む気をなくす人もいる。本を読む力も、読まなければ養われない。

筋肉をつけるために筋トレをするように、本を読むことで読む力を鍛えるのだ。

AIによる要約のおかげで、必要な知識をつけるために読む必要はなくなってきている今、読む力を維持するためには意識して本を読む習慣を持つ必要がある。

印象的な言葉や文を記憶する

あらすじを把握するだけでは得られない、読書の楽しみは確かにある。

本を読んだ後、読書記録アプリで感想を公開したり、他人の感想を読んだりするのは楽しいものだ。

実際に作品を味わい、心を動かされ、記憶している者同士でしかできないコミュニケーションがある。要約であらすじを知るだけと、時間をかけて味わって読むこととはやはり大きな違いがあると気づかされる。

本だけではなく、漫画、アニメ作品、ゲーム等でも、印象的なシーンを実際に鑑賞して味わった記憶は、人生の宝といえるのではないだろうか。

その宝を持ち寄り「私も読んだよ」「あのシーンいいよね」と共感しあう、そんなコミュニケーションがいつまでも成り立つ世界であってほしいと願う。

手で絵を描く

先ほど、「文章を書くスキルは、自分の頭で考えてたくさん書くことによって養われる」と書いたが、絵を描くスキルも、たくさん描くことで養われていく。

自分の手で絵を描くスキルがなくても、プロンプトを探してコピペする能力があれば、見事な絵を生成することができるようになり、手で絵を描くことに時間を費やす人は減っていくだろう。

商業的なデザインは、速くきれいで人の心を誘導する目的に合ったものができるならそれで満点だろう。

しかし、絵を描くのは人の楽しみや生きがいでもあるはず。楽しいから、あるいは描かずにはいられないから描き、その作品が人の心を打つ。この営みがAIの登場で消えていくのではないかという恐れを抱いているクリエイターの方は多いと思う。

これはAIを利用する側が意識するだけでは防げないだろう。AIを開発する企業や、規則を作る機関にもぜひとも考えてもらいたいことだ。

手ですばらしい絵を描くスキルを持つ人は、これまでよりももっと希少な存在となっていく。

また、写真や実写の動画と見分けがつかないリアルな画像をAIが作る今、自分で撮影した自然で無加工の写真や動画も、貴重なものになっていくのではないだろうか。

レコードで音楽を聴く

いま、アナログレコードで音楽を聴くことが静かなブームになっている。

デジタルの音楽配信サービスでおすすめされた曲をかけ流すより、収納や保管の手間がかかるアナログレコードを愛好する人がひそかに増えているというのだ。

レコードを再生するためのプレーヤーにインテリアとしての価値を感じたり、レコードジャケットをアートとして楽しむ人もいる。

デジタルの方が音がいいと決めつけがちだが、実はレコードを再生するときのかすかなノイズやゆがみは、人の耳には「艶」や「深み」として心地よく感じられるという。

自分の好みや気分にあった曲をAIがお勧めしてくれるのもいいが、自分で今の気分に合わせて一枚のレコード選び、「ながら」ではなく音楽を聴くことだけに集中する時間を持つことは、とても贅沢な時間の使い方である。

目で見て記憶する

スマホをいじっていたらいつの間にか休暇が終わっていた、と感じることはないだろうか。

また、なんでもスマホで写真を撮り、AIで上手に加工してSNSに上げる。現代の必須スキルのようになっているこの行動。

本当にそれは見たこと、経験したことになるのだろうか。美しいものを見て、おいしいものを食べている間も、SNSの高評価の数のことしか考えていない人もいるのではないか。

「今この時」を五感を使って楽しむことを、人は忘れかけているように思える。

スマホはバッグにしまい、耳からイヤホンも外して、景色と自然の音を楽しむ旅や散歩に出てみるのも時には良いかもしれない。

手で触れられるものを作る

PCやスマホの画面の中でものを作ることは、驚くほど容易になっている。

物づくりをするロボットの発展、3Dプリンターの進化などもあるが、やはり人の手で世界でたった一つの「実際に手で触れられるもの」を作ること、これはなかなかAIには代替しきれない、人が持つスキルの一つであり続けるだろう。

紙や布で美しいものを作る、編み物をする、木工、革細工、かごを編む……

手軽にできるものとしては折り紙があるし、人とのコミュニケーションにもなる絵手紙なども楽しい。

ものを作るという行為には、人生の時間を、デジタル画面に奪われずに自分のものとして楽しんでいるという確かな手ごたえがある。

さいごに

AIの発展を歓迎する人もいれば、抵抗を感じている人もいると思う。

好むと好まざるとに関わらず、AIはこれから人の暮らしを広く覆い、深く根をはっていくだろう。人が時間と頭を使い、手を動かしてやっていたことを、AIが代替してくれる分野はどんどん増えていくはずだ。

便利になるのはうれしい。人にとって面倒なこと、やりたくないことをAIが代わりにやってくれるのはありがたいことだ。

しかし……

ぼんやりしていると、人にとって人生の喜びであったはずのものたちまで、人はAIに明け渡そうとしているのではないかと、不安な気持ちになることがある。

失いたくないものを見極め、手放さないようにする意識が必要ではないかと思う。

かといって、便利なものを避けてAIがなかった時代のように暮らせばいいのかというと、私はそうは思わない。AIが得意とすることについてはありがたく利用して時間の余裕を作り、自分が伸ばしたいスキルをAIを活用して伸ばすこと。

自分がやりたいことをやるために、AIを利用できるようになりたいと思う。

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