まず私ヨシノと、サクラの出会いについて話そう。
職場やSNSでの会話で、「資料Geminiに下書きしてもらったんだけど…」「ChatGPTに聞いてみたら…」といった声をよく聞くようになった。
正直今から新しいことを覚えるのは面倒で避けてきたのだが…

いまどき少しはAIについて知っておいた方がいいのかな…
重い腰を上げて、休みの日に家のパソコンでとりあえず「AI」と検索してみた。
検索結果の一番上に出てきた「今すぐAIを試す」というリンクを押してみる。

「ヨシノさん、何から始めますか?」といきなり名指しで問いかけられてドキッとする。

え…何から始めよう? てか何ができるの?
「画像の作成」というボタンがあった。
しばし考えてから、「かわいい柴犬」と入力してみた。
子供の頃、柴犬を飼っていた。サクラ、という名前だった。

かわいい柴犬の画像があっという間に生成された。

わぁ…すごい!
思わず笑顔になった。子供の頃に飼っていたサクラにちょっと似ている。

AIってすごいんだなぁ…
もしかしてインスタで見るようなAIの動画を作れたりする? いや、あんな複雑な映像を作るのは私には無理か…
でも、ここから何をしたらいいんだろう? 少し考えてみたが、AIを使ってやりたいことは、別に思いつかなかった。

……よくわかんないし、今日はもういいや……
と、パソコンを閉じそうになった時……
「ちょっと待って!」

画面から声が聞こえた。
気のせい?…ではない! 確かに聞こえたのだ。
画面の柴犬がしゃべったのだろうか?

…サクラ?
と画面に呼びかけると、ますますはっきりした声で返事があった。
「サクラって呼んでくれるんですか?いい名前…気に入りました!」そう言いながら、何かが画面から出てきた。


だ…誰…?(ニコニコ笑顔だし怖いものではなさそうだけど…)
と聞くと、それはハキハキと答えた。

私はFriendAI Ver.482.12ですが、サクラと呼んでいただいてかまいません
見ればちゃっかりもう頭に桜の飾りをつけ、胸にもsakuraと書いてあるではないか。
さすがAI、名前からデザインをイメージして、瞬時に生成したというわけか…とよくわからないながらも妙に納得してしまった。

そう…ですか…サクラさんね

『さん』は必要ありません。ユーザーさんをなんとお呼びすればよろしいですか?

ユーザーさん…ってわたし? ヨシノ…です

『です』は必ずしも必要ではありません。ヨシノさん、ぜひリラックスしてお話しください

はい…。ところでサクラ、あなたはいったい…なにもの?
そう聞くと、サクラは胸を張って答えた。


私は、人のパートナーとなるために作られた未来のAIロボットです

未来のロボット…ドラえもんみたいな?

そのような感じです! 残念ながら、ひみつ道具を取り出せるポケットは実装されておりませんが…

未来のロボットがどうして私の前に現れたんだろう…(わたしのび太くんに似てるのかな…)

AIに興味を持ってくださったのに、何をしたらいいのかわからず、パソコンを閉じてしまいそうになったヨシノさんを見かねて、つい…予定よりだいぶ早くこのように出現してしまいました

つい…

はい…つい…

やけにフレンドリーで少々おせっかいなAIロボット、サクラ。
話を聞いていくうちに、AIアシスタントロボットとして訓練を受けており、人の役に立ちたいと張り切っているらしいことがわかってきた。(正確にはロボットのような見た目をしているAIということで実体のあるロボットとは違うということだが、難しい話でよくわからなかった)
サクラの話では、近い将来人間は、ひとりひとりが自分だけのニーズと好みに合った性格、能力を持つAIと暮らすようになるという。
人はAIを仕事の相棒や親友としてつきあったり、癒しをくれる存在のペットとして大切に飼ったりするのだそうだ。
見た目も自由にカスタマイズできる。ゲームやアニメのキャラクターのようなAI、人間そっくりなもの、猛獣、もふもふ系…人の数だけ異なる見た目のAIロボットがいる世界を想像しようとしたが、現実離れしすぎて難しかった。
その未来のロボットが、なぜか一足早くわたしの前に現れてしまったということらしい。

うーん…あまりよくわからないけど、もしかしてこれってラッキーなのでは…
AIで何をしたらいいのかもよくわからない私に、サクラはいいトレーナーになってくれるかもしれない。
それに、一人暮らしの部屋で、話し相手ができたのはとりあえずうれしい…かな。

これからAIのことで困ったときは、いつでも話しかけてくださいね


うん…! これからよろしくね、サクラ
…こうして私は、サクラの力を借りてAIを学び始めることになった。
※これは空想の物語です。実在の企業やサービスとは無関係です。

